引っ越しが決まると、いろいろする事が多くて焦りますよね。何から手を付ければよいのか途方に暮れてしまいそうになってしまいます。
特に、小学校のお子様がおられるご家庭の親御さんは、転校が一番の悩みの種ではないでしょうか。いざ、転校するとなった場合、何からすればよいのか分からないことだらけだと思います。
この記事では、小学校転校の手続きの仕方や流れと、不安を抱いている子どもさんの心のケアの方法などをお伝えさせていただいてます。
小学生の時期は、成長するうえで、とっても大切な時期になります。それだけに転校するタイミングは慎重に行わなくてはなりません。
この記事を読んで頂くことで、小学生のお子様の転校の手続きをスムーズに行って頂けるとともに、転校に不安を抱いている、お子様の心のケアのお役にたてるでしょう。
転校の手続きの手順
必要な書類を揃える
先ず最初にするのが、必要な書類を揃えなくてはなりません。転校するのに必要な書類は在学している学校とお住まいの役所・役場で揃える 事になります。
☆必要な書類
「在学証明書」「教科書給与証明」「転入学通知書」などが必要になります。
次に在学している学校には遅くとも1ケ月前には転校する事を伝えましょう。出来るだけ早く伝える事で、早く必要な書類を入手でき、転校時の手続きや、準備をスムーズに行う事が可能になります。
転校の手続き
同じ市区町村で転校の場合
◎引っ越し先の通学区域にある小学校へ転校する事になります。
- 現在通っている小学校へ引っ越しする旨を伝える
- 後日、転入先で必要な「在学証明書」「教科書用図書給与証明書」をもらう
- 役所へ転居届を提出、提出した時に「転入学通知書」をもらう
- 現在通っている学校で貰った「在学証明書」を提示します。そして確認後に転校先に提出する「転入学通知書」を受け取ります
- 転校先の小学校へ「在学証明書」「教科書用図書給与証明書」「転入学通知書」を提出する
異なる市区町村に転校する場合
異なる市区町村に転校する場合の手続き
- 引っ越し先の教育委員会に連絡をして、転校する学校を確認します
- 転校する学校へ連絡をして、転校する日程を決めましょう
- 引っ越し先の 役所・役場で転入届を提出する時に「在学証明書」を提示し、その時に「転入学通知書」をもらう
- 転校先の学校で手続きを行う。「在学証明書」「教科書用図書給与証明書」「転入学通知書」を提出する
転校する学校には、転校する日を決めて伝えておきましょう。
転校の手続きに必要な書類の提出先
必要な書類 | どこで貰うの | どこへ提出するの |
転校届 | 現在通っている小学校 | 記入して現在通っている小学校 |
在学証明書 | 現在通っている小学校 | 転校先の学校 |
教科書給与証明書 | 現在通っている小学校 | 転校先の学校 |
転入学通知書 | 引っ越し先の役所・役場 | 転校先の学校 |
学用品や教科書などの必要なものを用意する
転校先の学校が決まったら、必要な物を用意しましょう
- 制服
- 体操服や上履き
- 絵の具セットや音楽の授業で使用する笛やハモニカなども必要になります。前の学校で使っていた物を使って良いかを先生に確認してみましょう。学校の指定が無ければ以前の学校のものを使えるかもしれません。
私立小学校に転校の場合
私立小学校へ転校の場合は、公立小学校とは違い役所で手続きするのではなく、学校との直接の手続きになります。
また学校によって、転校の条件に編入試験が必要な場合もありますので、公立のように簡単に転校出来るわけではありません。
私立小学校への転校の手続き
公立の小学校と違い、編入試験や面接が有るので早めに情報の収集を行って対策しましょう。
必要な書類は学校によって違いますので、各学校に問い合わせて必要な書類の確認を行って下さい。
転校しようと思う学校が有れば、早めに確認して準備をしましょう。
おおまかな流れ
- 転校を希望する学校へ転入できるかを電話で確認しましょう
- 転校する為の条件や試験の有無などを確認しましょう
- 試験がある場合、どのような内容の試験になるのかザックリでも聞いておきましょう
- 願書を取り寄せましょう
- 合格した場合、必要な書類を提出する事になりますので確認しましょう
- 必要な物(学校指定の制服など)を用意しましょう
区域外就学について
普通は引っ越し先の地域の教育委員会が指定する小学校へ転校するのが基本の流れとなります。
もし、何かしらの事情で区域外の学校への就学を希望する場合、自治体の長の許可が有れば、希望する学校への就学が認められます。
何かしらの事情(特別な事情)については、各自治体のホームページで「指定校変更及び区域外就学の許可基準」を確認して下さい。
何かしらの事情が必要となっていますが、自治体によっては基準や対応が違いますので、役所・役場へ確認して下さい。
また、許可事項によって、許可される期限や必要書類も変わりますので確認しておきましょう。
詳しくは文部科学省のサイトで確認して下さい。
事情で区域外就学を希望される場合は、各自治体の教育委員会に申請して許可を受ける必要があります。
その場合、転居届の提出の時に「学区外通学」の申請を行って下さい。
引っ越し前の学校に引き続き通学する場合
子どもが通う小学校のことを、就学指定校と呼びます。
就学指定校は通学区域、いわゆる学区によって決められています。
他の市区町村へ引っ越しをすると学区が変わり転校することになります。
原則として、引っ越し先の地域を学区とする小学校への転校が求められます。
しかし正当な理由によっては引き続き、現在の学校に通うことも可能です。
引っ越し前の学校に引き続き通学する場合も学区外通学になりますので、手続きが必要になります。
引っ越し前の学校へ引き続き通学する場合は「在学証明書」「教科書図書給与証明書」は交付されません。
就学指定校変更の場合については各自治体によって条件が違いますので、引っ越し先の自治体で確認しましょう。
また、通学方法についての決まりも有りますので、それも確認しておきましょう。
通学方法の例
- 徒歩及び公共の交通機関を利用して通学する
- 車。バイクでの送迎は原則出来ない
- 通学時間は片道1時間以内
など、各自治体によって違いますので確認しておきましょう
番外 海外から転校する場合
海外から帰国されて日本の小学校へ転校される場合は、「在学証明書」や「教科書用図書給与証明書」は必要ありません。
引っ越し先の教育委員会へ連絡して下さい。その時、子どもさんのお名前・生年月日・帰国される時期などを伝えてから、転校先の学校へ連絡しましょう。
引っ越し先の役所・役場で転入の手続きをされる時に、「編入学通知書(学校指定通知書)」を受け取ってください。
転校される学校で手続きされる時に「編入学通知書(学校指定通知書)」を提出して下さい。
子どもの心のケア
子どもは生活の環境が変わるとストレスを感じます。親の仕事の関係で転校しなくてはならなくなり、仲の良い友達とも離れなくてはならなくなるため強い寂しさを感じます。
転校時は「不安」が9割と「期待」が1割、普段元気で活発な子どもさんでも不安に思う気持ちの方が強いでしょう。
大人でも、知らない環境は不安で慣れるまで時間が掛かるものではないでしょうか。
思春期に差し掛かる頃の子どもは、人に悩みを打ち明ける事が恥ずかしく感じるようになり、悩みを一人で抱え込んでしまので、気をつけて見守ってあげなければなりません。
親御さんは転校して数日は、何も言わずに子どもさんをそっと見守ってあげて下さい。子どもさんの様子を見て、今までと違うような事が無いかをしっかりと見ておいて下さい。
また、子どもさんから話しをしてきたら、忙しくても手を止めて、向き合って目を見ながら話を聞いてあげましょう。
その時、子どもさんが寂しい気持ちを打ち明けてきたら否定的な事をいわずに、「そうだね」と言って、うなずいて聞いていあげて下さい。子どもさんは、悩みを打ち明ける事で気持ちが楽になるはずです。
子どもさんが辛く苦しいときに、向き合って話を聞いてあげる事で親子の絆も深まる事でしょう。
まとめ
子どもにとって転校は人生を左右する大きな出来事の一つだと思います。子供さんが学校に通う時期は、成長するうえで、とっても大切な時期になります。それだけに転校する時は慎重に行わなくてはなりません。
慣れ親しんだ所から、何も分からない学校へ転校となると普段明るい子供さんでも不安な気持ちになるでしょう。
親御さんも、子供さんが新しい学校にすぐ溶け込めるか、新しい友達と仲良くできるかなど、すごく不安に思い悩まれると思います。
しかし、子供さんは親御さん以上に今まで経験したことがないぐらいの不安な気持ちでいっぱいだと思います。
親御さんは、そんな子どもさんの気持ちを考えて、子どもさんが転校しやすい環境づくりを考えてあげて下さい。
例えば、仕事の関係で引っ越す場合は難しいかもしれませんが転校するタイミングを長期の休みの前ではなく、休みが終わった新学期の始まりからなどに引っ越ししてあげると、子どもさんも新しい環境やお友達との関係を築きやすいのではないでしょうか。