引っ越しをするときには、住民票や免許証などの住所変更手続きが必要ですが、国民年金の手続きも忘れてはいけません。
国民年金の手続きを怠ると、未納期間が発生したり、年金記録が正しく反映されなかったりする可能性があります。
この記事では、引っ越し時の「国民年金」の手続きについて、必要な方法、手続きする期限及び注意点などを解説します。
国民年金の手続きが必要な方と不要な方
国民年金には、第1号被保険者(自営業者や学生など)、第2号被保険者(会社員や公務員など)、第3号被保険者(第2号被保険者の配偶者など)の3種類があります。
引っ越し時の国民年金の手続きが必要な方と不要な方は以下の通りです。
必要な方:第1号被保険者第1号被保険者は、自分で国民年金を納付する義務があります。引っ越しをすると、納付書や年金記録通知書などが届かなくなることがあります。そのため、引っ越し先で国民年金の手続きをする必要があります。
第2号被保険者や第3号被保険者は、会社や配偶者から国民年金を納付してもらっています。引っ越しをすると、健康保険や厚生年金の手続きを行うことで、国民年金の手続きも同時に済ませることができます。そのため、引っ越し先で国民年金の手続きをする必要はありません。
但し、以下のような場合は別途国民年金の手続きが必要になることがあります。
- 健康保険のみに加入している方
70歳以上となると、健康保険のみに加入し、厚生年金は加入しないことになります。 - 海外居住者
海外に居住することになった方は、国民年金の強制加入被保険者ではなくなりますが、日本国籍の方であれば、国民年金に任意加入することができます - 短期在留外国人
日本国内に居住している20歳以上60歳未満の外国人は、原則として国民年金に加入する義務があります
上記に該当する方は、引っ越し先で国民年金事務所に問い合わせてください。
国民年金の手続き方法と期限
此処では、引っ越し時の国民年金の手続き方法と期限についてお伝えします。
手続き方法:引っ越し先の市区町村役場で転入届を提出する
手続き期限:引っ越し後14日以内
以下は、転入届を提出する際に必要な書類や持ち物の表です。
書類や持ち物 | 説明 |
---|---|
本人確認書類 | 運転免許証やパスポートなど、氏名や生年月日、住所などが記載された公的な書類。 |
基礎年金番号通知書 | 国民年金の番号が記載された書類。必要に応じて、健康保険証や年金手帳などでも代用できる場合があります。 |
納付書 | 引っ越し前に受け取ったもので、未納の場合は転入先の市区町村役場で手続きをする際に支払う必要があります。 |
転入届を提出すると、引っ越し先の市区町村役場から新しい納付書や年金記録通知書などが送られてきます。これらの書類は大切に保管してください。
引っ越し先の市区町村役場で転入届を提出することで、住民票が移動し、新しい住所での手続きやサービスの利用が可能になります。
国民年金の手続きを怠るとどうなる?
引っ越し時の国民年金の手続きを怠ると、以下のようなトラブルが発生する可能性があります。
未納期間が発生する引っ越し先で納付書が届かずに納付期限を過ぎてしまうと、未納期間として扱われることがあります。未納期間は、将来受け取る年金額に影響する可能性があります。未納期間を解消するには、遅延納付金を含めて国民年金を納付する必要があります。
引っ越し先で国民年金の手続きをしないと、引っ越し前の住所に年金記録通知書が送られることがあります。年金記録通知書は、自分の年金記録を確認するための重要な書類です。年金記録に誤りや不備がある場合は、早めに訂正申請をする必要があります。
引っ越し先で国民年金の手続きをしないと、引っ越し前の住所に年金受給資格者証や年金支給決定通知書が送られることがあります。これらの書類は、年金受給時に必要な書類です。引っ越し先で再交付申請をする場合は、本人確認書類や委任状などの追加書類が必要になることがあります。
国民年金の手続きを忘れた場合はどうすればいい?
引っ越し時の国民年金の手続きを忘れた場合は、以下のような対処方法があります。
★引っ越し後14日以内であれば
引っ越し先の市区町村役場で転入届を提出する
★引っ越し後14日を過ぎてしまった場合
引っ越し先の市区町村役場で転入届と国民年金未履行届を提出する
★引っ越し先で納付書が届かない場合
引っ越し先の市区町村役場で納付書再交付申請書を提出する
★年金記録に誤りや不備がある場合
引っ越し先の国民年金事務所で年金記録訂正申請書を提出する
★年金記録に誤りや不備がある場合
引っ越し先の国民年金事務所で年金記録訂正申請書を提出する
まとめ
引っ越し時の「国民年金」の手続きについて、手続きが必要な方や手続きの方法、期限、注意点などを解説しました。
引っ越し時の国民年金の手続きは、第1号被保険者にとって重要な義務です。
手続きを怠ると、未納期間が発生したり、年金記録が正しく反映されなかったりする可能性があります。
引っ越しをしたら、必ず転入届を提出してください。また、納付書や年金記録通知書などの書類は大切に保管するようにしましょう。
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