引っ越し時に現在使っているエアコン、特に4年~7年物のエアコンを引っ越し先へ「持っていくか」それとも「置いていく」か「処分」するかで悩むのではないでしょうか?
この記事では、引っ越し時のエアコンの対処の仕方を使用年数や引っ越し先の環境(部屋の広さとエアコンのスペックの関係・消費電力など)および「移設の場合」「置いていく場合」「処分」した場合に掛かる費用などから判断していただけます。
この記事を読んでいただくことで、引っ越し時に悩まずにエアコンの対処の方法や無駄な費用を抑えることが可能となります。
引っ越し時のエアコンは移設それとも処分どちらが得?そしてその費用は?
引っ越しする時にエアコンの対処をどうすればよいか悩みます- 「移設するか?」
- 「置いていくか?」
- 「処分するか?」
上記3つの判断に困るのではないかと思います。
使用年数が4年~7年以内のエアコンは特に判断が難しいかもしれません。
「故障もないし、まだまだ使える」ので処分するには勿体ないと思ってしまったり、反対に「引っ越しの移動などで破損したり」「引っ越し時の取り外し・取り付け等が原因で故障するかもしれない」などと思い悩んでしまいます。
エアコンの引っ越しに掛かる移設の費用も気になる問題です。
移設に掛かる費用に少し足せば新品のエアコンを購入できるかもしれませんので、買い替えるほうが得かもしれないなどと考えてしまうでしょう。
エアコンの使用年数はメーカーの発表では大体9年~10年と言われています。
実際には平均12年~13年ほど使用されています。
但し、運が悪ければ4年~5年で故障する場合も有ります。
しかし10年以内の故障の場合は修理部品を各メーカーが保有していますので修理は可能です。
また保証が残っていれば保証期間中は修理代がかかりませんので引っ越し先へ持って行っても、余程のアクシデントがない限りは、まだまだ使用出来るでしょう。
その中でも一番判断に困るのが、購入から6年~8年のエアコンになるかもしれません。
保証期間が切れてしまっている6年~8年目のエアコンは、修理費用・移設の費用の合計と新しく購入した場合のエアコンの値段との比較になります。
この場合は、電気代や引っ越し先の環境(部屋の大きさとエアコンのスペックの関係やコンセントなどの付け替えの有無)などと照らし合わせての判断となります。
ここでポイントです
エアコンの「製造年」を確認するには本体の下のほうに「製造年」を記したステッカーが貼られていますので確認してみてください。
引っ越し時のエアコンの対処は、他の家電品とは違い、「移設」「置いていく」「処分」の3通りになりますが手間と結構な費用が掛かりますので、引っ越し時の一番の悩みの種ではないかと思います。
次の章では、引っ越し時のエアコンの対処法を判断する為の基準をお伝えさせて頂きます。
引っ越し時のエアコンの対処の仕方を決める判断基準
☆「移設」する場合の条件
- 保証期間が残っており、購入から5年以内のエアコン
- 省エネタイプのエアコン
省エネタイプのエアコンは長く使用すればするほど、電気代を節約できるメリットが有ります。
ちなみに古いエアコンと比べると、10年でエアコン1台が購入できる程の電気代が節約できると言われています。 - スペックの大きいエアコン
スペックの大きなエアコンは新たに購入となると高額になるので、経済的な問題がある場合は移設をお勧めします。
移設する場合の判断として、故障の兆候がないエアコンであることが最低条件となります。 - 移設に掛かる費用
これが一番判断する材料になるのではないでしょうか。
費用を掛けてまで移設する価値がエアコンに有るのか、よく考えて判断することになります。
☆「置いていく」場合の判断条件
- 4~5万円以下で購入したエアコン
移設に掛かる費用を考えると新品のエアコンを引っ越し先で新たに購入する方がお得な場合が有ります。 - 使用年数が5年以内の安価なクーラー
こちらも移設費用などを考えると「置いていく」方が得だと思われます。また、比較的新しいのでオーナーさんや管理会社の了承も得やすいかもしれません。
ここでポイントです
置いていく条件として賃貸物件の場合はオーナーさんや管理会社の許可が必要となります。
☆「処分」する判断の条件
- 購入から9年~10年を過ぎているエアコンは故障すると、修理する為の部品がない場合が有ります。
- スペックが引っ越し先の部屋の畳数と合っているか。
14~20畳用などの大きな部屋には、スペックが大きいエアコンが必要となります。
14~20畳用にスペックの合わないエアコンを使用すると、消費電力が多くなり電気代がかさんだり、故障の原因にもなります。 - 「電気代」も判断する材料になります。
使用年数が長くなる古いエアコンは電気代がかさみます。反対に今のエアコンは省エネがセールスポイントになるほど、各メーカーは競って省エネタイプのエアコンの製造に知恵を絞って開発に力を入れています。 - 10年を超えるとガスの交換やエアコン内の掃除も頻繁に行わないと冷えなくなってくるので、エアコンの本来の力を発揮出来なくなってきます。
- その他「異音」「異臭」「室内機本体からの水もれ」などが有れば、買い替え時期が迫っていると考えるべきです。
- 冷えが弱くなってきているように感じたり、暖房も暖かくならなかったりする。
- ブレーカーが勝手に落ちる。
室外機のコンプレッサーの故障などが考えられます。 - 安全面でも、古いエアコンは発火の危険性が高くなります。
やはり安全面を考えると長くても引っ越し時の場合は使用年数9年~10年が買い替えの目安になるのではないかと思います(ブレーカーが落ちる症状が有ると危険) - 引っ越し先にエアコンが設置されている場合は現在使用中のエアコンは不要になります。
二人以上の世帯全体 | |||||
平均使用年数 13.7年 | |||||
買い替え理由 | 30歳代 | 40歳代 | 50歳代 | 60歳代 | 70歳代以上 |
確認世帯数 | 13 | 54 | 75 | 110 | 109 |
使用年数(年) | 7.6 | 12.1 | 13.6 | 14.6 | 14.3 |
上位機種(%) | 7.7 | 20.4 | 12 | 9.1 | 15.6 |
故障(%) | 38.5 | 63 | 72 | 74.5 | 64.2 |
引っ越し(%) | 46.2 | 7.4 | 4 | 6.4 | 4.6 |
その他(%) | 7.7 | 9.3 | 12 | 10 | 15.6 |
移設に掛かる費用
☆移設に掛かる費用は3つ有ります。
- 取り外し費用
- 取り付け費用 (追加工事が有る場合は追加料金が発生します)
- 運搬に掛かる費用
☆取り外し・取り付けの環境や各業者にも拠りますので、概算の金額になります。
- 「取り外し」が5000円~8000円
- 「取り付け」が8000円~15000円
- その他「運搬料」「追加工事代」などが環境によって掛かります
最低でも30000円程度は移設費を覚悟する必要が有ります
移設時に依頼する業者
エアコンの移設を依頼する業者には「引っ越し業者」と「専門業者」の二通りが有ります
☆引っ越し業者に依頼した場合
すべてを一括でして貰えるので便利で効率が良いのと、何か問題が起こった場合の責任の所在が明確なので安心です。
☆専門業者に依頼した場合
遠方の引っ越しの場合は対応できないので運搬料は含まない事と、その場合、「取り外し」と「取り付け」の業者が変わるので、何かあった時の責任の所在が曖昧になるのと、引っ越しのスケジュールに合わない可能性が有るので、効率が悪くなります。
「引っ越し業者」のメリットとデメリット
*メリット
- 窓口が1本化出来るので、段取りが良く引っ越し出来るので、引っ越し時には助かります
- 移設するエアコンも引っ越しの荷物と一緒に運べる
- 引っ越し間際にエアコンを外せるとともに、引っ越した日に取り付けできるので、その日から利用できる
*デメリット
- 繁忙期の場合は対応してもらえない可能性があります
- 専門ではないので料金が明確ではなく、追加料金などが発生してトラブルになる可能性が考えられます
「専門業者」のメリットとデメリット
*メリット
- 引っ越し業者が間に入らないので、中間マージンがないので費用が安い
- 取り付け時に不具合があった場合はその場で対応してもらえる
- 業者によったらエアコンのクリーニングも依頼できるかもしれません
*デメリット
- 忙しい引っ越し時に自分でエアコン業者を探して、スケジュールの調整をしないといけない
- 繁忙期の場合、引っ越しの希望日に合わせてもらうことが難しい可能性があり段取りが悪くなる
- 引っ越し先が遠くの場合は、取り付けは違う業者を探して取り付ける事になるので面倒
ここでポイントです
各業者の評判を口コミなどで確認して決めましょう
移設に際しての注意点
注意点として、引っ越し先の環境を知る必要が有ります- コンセントの交換の有無
- 消費電力が不足していないか?(契約している消費電力内でいけるか契約書などで確認)
- 配管の穴の有無、穴がなければ開けなければなりません
- 室外機の取り付けの場所 (屋根・壁・天井の設置になるか)
上記4点などで、移設費も大きく変わりますので、可能なら業者に言って、見積もりを取る事をお勧めします。
エアコンの処分の仕方と依頼先
☆処分の仕方
- 買い取ってもらう
- 無料で引き取ってもらう
- リサイク料を払って処分を業者に依頼する
- リサイクル料を払って自分で持ち込む
☆処分前の確認事項
- 製造年数(製造5年以内)
- エアコンの動作が正常に動くか
- 室外機の設置場所が平地場合
高所に設置されていないかなど、取り外ししにくい高所などに設置の場合は費用が高くなるので買取は難しい。
上記3つに当てはまれば、「買い取り業者」にエアコンを買い取って貰える可能性が有りますので確認しましょう。
☆処分する依頼先
- 家電量販店
処分するエアコンを購入したお店か、新しく購入するお店に依頼する
必要な物 リサイクル料金と集積運搬費 - 自治体
各自治体で取り扱いが違いますので、自治体のホームページを確認して下さい。 - 不用品回収業者
不用品回収業者に依頼する場合は「一般廃棄物収集運搬業」の許可を得ているか自治体の委託を受けている業者に依頼しなければなりません。
無許可業者に依頼する事でトラブルに巻きこまれる可能性が有ります。 - 自分で地域指定の場所へ持ち込む
郵便局で家電リサイクル券を購入し必要事項を記入して指定の場所へ持ち込みます。 - エアコン買い取り業者
製造から5年以内で、比較的綺麗で問題なく作動するエアコンであれば買い取ってもらうことが可能です。
メールなどで必要事項を入力すれば、無料査定をして貰えます。
ネットで「エアコン・買い取り・相場」で検索すれば、買い取り業者のホームページがでてきます。
ここでポイントです
リサイクル料はメーカーによって違うので注意しましょう
まとめ
エアコンはデリケートな電化製品なので、移動や取り付け工事の仕方によっては故障や火災の原因になります。
利用年数が古くなればなる程、引っ越し先へ「持っていく」事で、故障したり火災につながったりする危険性が高くなると考えられます。
また「置いていく場合」はオーナーや管理会社の了承を得る必要が有ります。
その場合、使用年数が長いものは故障の可能性も高くなり、故障した場合はオーナーの責任で修理しなければならなくなるので、断られる可能性が高いでしょう。
断られた場合は、使用年数が長いエアコンは「処分」するのが良い選択になるのではないでしょうか。
引っ越し先へ持って行っても、すぐに故障して修理することになったり、10年経つと修理する為の部品の供給がなくなりますので、修理できなくなる可能性があり、結局新しいエアコンを購入しなければならなくなります。
「取り外し」「取り付け」「運送費」の3つの費用を払い、故障すると更に修理代もかさむ事になります。